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2023.06.15

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廃アルカリについて|種類や処分手段、リサイクル方法について解説

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廃アルカリは、産業廃棄物であるため適切に処理することが大切です。なかには、廃アルカリの排出手段やリサイクル方法、保管方法について不安を抱えている担当者もいるのではないでしょうか。この記事では、はじめに廃アルカリの基準や種類を解説します。加えて、適切な処理方法や処分のポイント、保管方法についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

廃アルカリとは

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廃アルカリとは、アルカリ性の廃液を指します。たとえば、次のような産業廃棄物に含まれるアルカリ性廃液は、廃アルカリに該当します。

  • 廃ソーダ液
  • 写真現像廃液
  • 金属せっけん廃液 など

また廃アルカリのなかでも腐食性の強いものや、特定の有害物質が一定の濃度を超える場合は特別管理産業廃棄物に該当します。

特別管理産業廃棄物とは毒性や爆発性、感染性があり、人の健康や生活環境に対して深刻な被害を及ぼす可能性のある物質です。廃アルカリの場合はpH12.5以上になると、強い腐食性があると判断されるため、特別管理産業廃棄物として処分する必要があります。

廃アルカリの基準と種類

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アルカリ性とはpH7よりも高い数値を示す物質です。またpH7であれば中性、pH7より低いものは酸性です。そのため、産業廃棄物についても基準のpH7を超えると廃アルカリに該当します。

代表的な廃アルカリ

代表的な廃アルカリは次のとおりです。

  • イオン交換膜排水
  • 清掃工場の中和処理廃液
  • 水酸化ナトリウム
  • 洗びん用廃アルカリ
  • 石炭廃液
  • 廃アンモニア
  • 廃灰汁
  • アルカリ性めっき廃液
  • 金属せっけん廃液
  • 廃ソーダ液
  • ドロマイト廃液
  • 写真現像廃液
  • 染色廃液
  • 黒液
  • 苛性ソーダ廃液

上記のなかでも、著しい腐食性を有する物質は特別管理産業廃棄物に該当します。次に、特別管理産業廃棄物が排出される事業の種類を解説します。

特別管理産業廃棄物に該当する廃アルカリが排出される事業の種類

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廃アルカリのなかでも、著しい腐食性を有するpH12.5以上の産業廃棄物は、特別管理産業廃棄物に該当します。特別管理産業廃棄物に該当する廃アルカリが排出される事業を解説します。

pH12.5以上のアルカリ性廃液を排出する事業の種類

pH12.5以上のアルカリ性廃液を排出する事業は次のとおりです。

  • 無機顔料の製造
  • 金属製品の製造
  • 非鉄金属の製造
  • ガラスや窯業
  • 科学技術の研究
  • カセイソーダの製造
  • アセチレン誘導品の製造
  • 医薬や試薬、農薬の製造
  • 石油化学工業製品の製造
  • 無機や有機化学に関連する工業製品の製造 など

廃アルカリの処理方法

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廃アルカリの処理方法には、焼却や中和処理、リサイクルなどの方法があります。それぞれについて、わかりやすく解説します。

焼却

焼却は、廃アルカリの処分方法のなかでも行われることの多い処理方法です。焼却の際には、廃アルカリを霧状にして焼却炉の中に噴霧します。そうすると、焼却炉内で液体状の廃アルカリが燃焼の妨げになることを防げます。

中和処理

廃アルカリを中性に近づける処理のことを、中和処理と呼びます。中和処理を行う際は、アルカリ性の廃アルカリに、酸性の廃酸を混ぜて中和させます。処理の過程で新たに汚泥が発生したり、有毒ガスが発生したりする場合もあるため注意して作業を進めることが大切です。廃酸の投入のみで中性させることが難しい場合は、酸が別途用意されることもあります。

リサイクル

廃アルカリのなかには、廃酸への中和剤としてリサイクルされるものもあります。沈殿物から金属が回収されたり、不純物が取り除かれたりなどしてリサイクルされます。中和剤としてリサイクルされる過程で有毒ガスが発生することもあるため、慎重な取り扱いが必要です。

廃アルカリのリサイクル率は低い

廃アルカリのリサイクル率が低い点が、産廃処分事業における課題の1つになっています。令和4年3月に環境省が発表した報告書によると、がれき類や金属くず、鉱さいなどの産業廃棄物のリサイクル率が90%を超える中で、廃アルカリはわずか17.8%です。

汚泥に次ぐ2番目のリサイクル率の低さであるため、廃アルカリのリサイクル率の向上が求められています。

※参考:令和3年度事業 産業廃棄物排出・処理状況調査報告書 令和2年度速報値(P34)|環境省

廃アルカリを処分する場合の費用

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廃アルカリを処分する場合の目安費用は、30~100円/kgです。ただし内容物や排出量、地域、処理先の状況などによって価格差があります。たとえば北海道の場合は、50~100円/kgの費用相場です。

また、処理場に提供する処分を依頼する廃アルカリに関する情報量が乏しいと、保険をかけて高めの価格で処理費用が提示されがちです。そのため、廃アルカリの処分費用を抑えたい場合は、内容物や排出量、頻度など、詳しい情報を処理場に伝えるとよいでしょう。

廃アルカリを適切に処分するためのポイント

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廃アルカリを適切に処分するためのポイントは次のとおりです。

  • 廃アルカリを取り扱える業者に依頼する
  • 処理手順がしっかり明確化されているか確認する
  • 優良認定のある業者に依頼する

各項目について詳しく解説します。

廃アルカリを取り扱える業者に依頼する

依頼先となる処理事業者が、該当地域の自治体から取り扱いの許可を受けているかどうかを確認しましょう。産業廃棄物である廃アルカリ処分の事業を特定地域で展開する場合は、各自治体の許可を受ける必要があります。

また、許可の有効期限も忘れずに確認することが大切です。許可を取得していない事業者に依頼すると、排出事業者も罰せられる可能性があるため、必ず許可を受けた事業者に処理を依頼するようにしましょう。

処理手順がしっかり明確化されているか確認する

廃アルカリの排出事業者も、どのような手順で廃アルカリが処理されるのかは知っておくことが大切です。処理手順が不明確な事業者に依頼すると、違反があった場合にチェックできません。チェックが行き届かずに、意図せずして排出する事業者側が罰則の対象となる可能性があるため注意しましょう。

優良認定のある業者に依頼する

業廃棄物処理の業界には「優良認定」という制度があります。通常の許可基準よりも厳しい基準に適合した優良な産廃処分業者は、「優良認定処分業者」として都道府県の認定を受けられる制度です。業者選びの失敗を防ぐためには、「優良認定」を受けた業者に依頼することも1つの手段です。

契約書・マニフェストを作成してもらう

契約書とマニフェストについて適切に対応する事業者に処理を依頼しましょう。書類関係への対応が整備されていることは、信頼できる産業廃棄物処理業者として最低限の条件です。

排出業者側も委託の度にマニフェストを正しく発行し、少なくとも年に1回は廃アルカリ処理の委託先を訪れて、状況を確認することをおすすめします。

廃アルカリの保管方法

廃アルカリを保管する際は、まずは産業廃棄物の保管基準を守ることが大切です。そのうえで、廃アルカリの腐食性などを考慮して厳重に保管するようにしましょう。産業廃棄物の保管基準と、廃アルカリにおける保管のポイントを解説します。

産業廃棄物の保管基準

産業廃棄物の保管基準は次のとおりです。

  • 周囲に囲いが設けられていること
  • 見やすい箇所に必要事項が記載された掲示板が設けられていること
  • 保管に伴い生ずる汚水によって、公共水域及び地下水を汚染しないよう、必要な排水溝などを設けるとともに、底面を不浸透性の材料で覆うこと
  • 屋外において容器を用いずに保管する場合にあっては、積み上げられた産業廃棄物が決められた高さを超えないようにすること
  • ねずみの生息や蚊、はえその他の害虫が発生しないようにすること

以上の保管基準を守ったうえで、次に示すポイントを満たすと廃アルカリを安全に保管できるでしょう。

廃アルカリの保管のポイント

廃アルカリには腐食性のある点に配慮し、保管の際は次のポイントをチェックしてみてください。

  • 容器に入れて密封するなど、腐食を防止するために必要な措置を行う
  • 鉄製のドラム缶ではなくプラスチック容器や耐腐食加工されたドラム缶を選ぶ
  • ドラム缶よりも容量が小さく、一斗缶やペール缶などであれば廃アルカリの持ち運びをさらに安全に行える

まとめ

廃アルカリの基準や処理方法、処分の際のポイント、保管方法について解説しました。廃アルカリは人体の健康や自然環境に悪影響を与える物質であるため、産業廃棄物法に従って適切に処分することが大切です。各自治体に廃アルカリの処分について許可を受けた事業者に依頼して、処理される過程もしっかりと管理しましょう。

北海サンド工業では、通常は埋め立てになってしまうような燃え殻やばいじん、鉱さいのリサイクルが可能です。また、北海道で最初に鉱さいの中間処理の許可を取得しました。汚泥をリサイクルして改良土として処理できる点も特徴です。建設廃棄物の処理について迷った場合は、北海サンド工業にご相談ください。

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鉱さい(ブラスト材)・無機性汚泥・燃え殻・ばいじんの産業廃棄物処理のほか、再生ブラスト材、滑り止め撒き砂、焼砂・乾燥砂の製造・販売を行っています。自社工場で使用済み鉱さい(ブラスト材)の処分と再生ができる道内では数少ないメーカーの1つ。安全・安心な商品を提供します。

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